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武蔵境の歯科医院。しらかば歯科です。

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むし歯(齲蝕症)

むし歯とは

 むし歯(齲蝕症)とは、むし歯菌(ミュータンス連鎖球菌と乳酸菌)の感染によって引き起こされる歯の硬組織の崩壊を主症状とする疾患です。

歯の構造

 ヒトの歯は軟組織(歯髄)と硬組織(象牙質、エナメル質、セメント質)からなり、歯槽骨に歯根膜を介して植立しています。歯を支える組織を歯周組織(セメント質、歯根膜・歯周靭帯、歯肉、歯槽骨)といいます。

むし歯のできた部位による名称

 むし歯のできた部位により呼び方をかえる場合があります。
 咬合面にできたむし歯を咬合面齲蝕、小窩裂溝にできたむし歯を小窩裂溝齲蝕(溝むし歯)、平滑面のむし歯を平滑面齲蝕などとよびます。

 年齢によってむし歯になりやすい部位が変わっていきます。

若年者 小窩裂溝のむし歯
成人 隣接面のむし歯
高齢者 根面・歯頚部のむし歯

インレーやクラウンの不適合と二次齲蝕

 インレーやクラウン、CRなど人工材料で修復・補綴した歯の周囲から始まるむし歯を二次齲蝕と言います。適合が悪くなった人工物を放っておくと、特に神経を取った歯の場合はむし歯の痛みがでないため大きなむし歯に進行する場合があります。

むし歯の進行度

 歯が痛みがでないのは神経の通っている歯髄、象牙質を硬いエナメル質が覆っているためです。このエナメル質が虫歯や外力によって失われると象牙質が露出し刺激をうけるようになります。

CO:初期齲蝕(要観察歯)
脱灰はしているが齲窩形成がないむし歯
C1:齲蝕第1度
エナメル質齲蝕
エナメル質に限局したむし歯
C2:齲蝕第2度
象牙質齲蝕
象牙質まで進行したむし歯

C3:齲蝕第3度
歯髄腔にまで達したむし歯
C4:齲蝕第4度
歯冠が崩壊し、残根状態のむし歯


局所麻酔について

 細い注射針を使用することにより、刺す時の痛み、注入するときの痛みを少なくすることができます。また、電動注射器を使用することにより安定した低速度で少量ずつ注入できるため、麻酔が早く、安定し少量の麻酔液で効果がでます。(従来の手動式の場合、注入量が一定でないため麻酔が効かないこともあります。)

  • 麻酔時の注意事項
  1)麻酔をするとしばらくの間(1〜2時間ぐらい)しびれています。舌や頬を噛まないように気をつけてください
  2)麻酔針を刺した場所が口内炎になる場合があります
    通常1週間ほどで治ります

むし歯とは異なる歯質の崩壊

 むし歯はむし歯菌が産生する酸により歯質が崩壊する病気ですが、歯質が崩壊する病気はむし歯以外にも存在します。

歯質の崩壊を伴うことのある病気
 エナメル質形成不全症
 むし歯(齲蝕症)
 Tooth Wear(咬耗症、酸蝕症、摩耗症、アブフラクション)
 外傷

むし歯の治療法

 むし歯の治療法は時代によって進化していますが、基本的なやり方は下記のとおりです
基本的な治療方針 主な治療法
 CO:要観察歯 再石灰化を促進する処置を行う  シーラント(予防充填)
フッ化物塗布、洗口
カルシウムの歯の表面からの取り込み
(特保ガムやアパガードなど) ほか 
 C1:齲蝕第一度
(エナメル質齲蝕)
感染歯質を除去し、
歯冠修復を行う 
コンポジットレジン充填 ほか 
 C2:
(象牙質齲蝕)
感染歯質を除去し、
歯冠修復・補綴を行う
コンポジットレジン充填
インレーによる修復
クラウンによる補綴 ほか
 C3:
(歯髄腔に達した齲蝕)
根管治療を行い、
歯冠補綴を行う 
根管治療、支台築造
コンポジットレジン充填
インレーによる修復
クラウンによる補綴 ほか 
 C4:
(残根状態の齲蝕)
抜歯、あるいは
根管治療を行い残根処置を行う 
抜歯
根面板 ほか 
 

コンポジットレジン充填とインレー修復

 コンポジットレジンとは、歯科用に製作した歯の色に近い樹脂(プラスティック)製の材料です。略してCRといいます。通常は口腔内で直接使用する直接法の充填材料です。小さなむし歯に向いています。
 インレー修復とは、金属や樹脂、セラミックスを口腔外で製作して、はめ込む治療法です。間接法修復といいます。
特徴
CR充填 ・接着剤を用いる
・最小限の切削量ですむ
・歯冠色材料で審美性に優れる
・アンダーカットがあっても治療ができる
・欠けても修復が可能である
・レジンは強度的に金属に劣ります
Inlay ・セメントを用いる
・使用する材料により強度や審美性、適合性に差がある
・アンダーカットがある場合は、アンダーカットの除去が必要
・最小限の切削量+αの切削が必要である
・大きなむし歯はインレーではなくクラウンの方が強度的によい場合があります
材料比較はクラウンの項で